2012年5月4日金曜日

絵本の世界からガラガラドン

子育てを始めてから気づいたことなんですが、子どもって絵本が大好きなんですよね。保育園の先生たちは、実に絵本を読み聞かせるのが上手く、子どもたちは夢中になって聞き入っている。

あれはすごいな、と思わされるのです。園児なんて、ギャングじゃないですか。言い方悪いけど。でも、先生が絵本を手に取り、読み始めたとたん、さっきまで騒いでいた子たちも静かに座って、「おはなし」の成り行きをじっと見守っている。不思議なものです。

また、何かの本を格別気に入って、何度読んでもらっても飽きることがないのもすごいことだ!むしろ何度も読んでくれとねだってくる。私の娘は『三びきのやぎのがらがらどん』だったけ?あれが大好きで、園の発表会でも演じたし、何ヶ月もたったいまでも、家でときどき演じています。

本の世界が原作となって、演劇になったり、ドラマ化されたり映画化されたり、という原型がそこにあるような気がするのです。まあ、行き過ぎると人生で実演してしまったりということも無きにしも非ず。


ところで、近くに図書館があるのですが、ときどきボランティアの方が「おはなし会」を土曜とか、日曜とかに催してくれるのです。長女が園児だったときには、逃さずいっしょに通っていました。次女もぼちぼち連れていくと喜ぶのかな?

あれは本当に好きでしたね。もちろん、子どものほうが。でも親としても結構楽しかったですよ。土日は保育園も休みで、家で煮詰まることも多いですから、たしかに親が読んでやればいちばんいいこともわかってはいるのですが、そうもいかないときもありますよね。だから、ありがたく頼っていました。

で、小学校にあがると、国語の教科書が配られ、音読することに励み始めるわけなんですが、こういった、本が読み継がれていく教育は、ほんとうに大事だし、素敵なことだと思うんですよ。


ところが、気がついたときには、中学受験の詰め込み教育で塾通い。息抜きか知らないけど、みんなで集ってゲームをやってるようにもみえるんだけど、気のせいでしょうか?各方面からどう言われようが、私はまったく感心しないし、嫌いなんだよ、そういうの。

あの素敵な絵本の世界はどこへいってしまったのだろうか。

これまで中高生を教えてきた私が、いまさら小学生に教えたいことがあるとすれば、そんなガラガラドンなんだよ!!

三びきのやぎのがらがらどん三びきのやぎのがらがらどん
作:(北欧民話) / 絵:マーシャ・ブラウン / 訳:瀬田 貞二出版社:福音館書店絵本ナビ

ちょっと驚いたんだけど、『三びきのやぎのがらがらどん』(福音館書店)も、瀬田貞二(『ナルニア国ものがたり』と『ロード・オブ・ザ・リング』で知られる翻訳家。東京帝国大学国文科卒)の訳である。いま、この記事書いてて気がついた。すごい人だ・・・

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